短歌日記 短歌日記2004夏「2.氷」

発想が貧困かも知れない、しかし夏はかき氷を置いて詠もうとは思わないのだ。

  • 堆い宇治金時のかき氷 練乳、白玉、満漢全席

練乳がけ白玉入りの宇治金時のかき氷がが一番好きだった。子ども心にかき氷の王様に見えたのだ。高校の帰りに今川焼屋さん(他の地方ではどう云うのだろう。太鼓焼きだろうか)があって、夏にはかき氷屋さんになるのだった。割と頻繁に通って食べていたのだが、普通のシロップのかき氷が400円くらいなのに宇治金時は600円くらいした。今考えるとたかが200円じゃないかと思うが、当時その200円は大きかったのかも知れない。
レモンシロップ以外のかき氷はどうも匂いと強い甘さがが駄目で食べられなかった。それなのに宇治金時は食べることが出来たのだが、それは餡の甘みとシロップの甘みが少し違ったからかも知れない。夏休みが終わり、かき氷屋さんはまた今川焼き屋さんに。それはまるで夢のような気分だった。

  • かき氷レモンシロップ 器には何も残らず夏は終わった

今年はまだ一度もかき氷を食べていない。