短歌日記

  • 3組の掃除用具入れの中にはちっちゃいおっさんが住んでいる

03-07-26(土)NHK-FM ETV連動企画「眠れない夜はケータイ短歌」出品作品。題詠は「教室」。
僕は短歌をまだ自由に詠めない感じがあるので、ここは保守的に引き算の方法で考えてみて、教室のイメージで真っ先に浮かぶのは「君」と「僕」の「恋愛」。この構造は大抵の題詠でもそうなんだとは思うけど。次が「放課後」と「窓」、「校庭」。「授業」、「先生」、「放課後」。僕の思いついたのはそれくらい。これらの単語を使うとなるとどうしてもありきたりになるし、これで良い歌を作ろうと思うと大変だと安易に考えて、そこから逃れるように自分にとっての教室のイメージをいろいろと探り出す。
学校ってある意味異世界感を感じやすい場所だと思う。同じ形をしてるのに他のクラスの教室は全く違う空間のように思えた。このなんというか不思議な不気味さを表現したいと思って詠んだのがこの歌。何故か、小学校の頃を思い起こすと「ちっちゃいおっさん」という単語が浮かんできて消えなかったのでそれを使ってみた。でも、ちょっと奇を衒いすぎた感じか。