短歌日記 推敲

  • 誰ももう傷つけたくないだから今朝回送列車に乗って帰った *1

以前ここ掲載していた歌を、短歌研究*2のうたう☆くらぶ*3の栗木京子選(二月号掲載分)に投稿したところ、先生からメールでアドバイスを受けることができた。ってことは載るってことなのかな。とにかく、推敲。とりあえずは二句目の字余りの修正。

  1. 誰ももう痛めつけないだから今朝回送列車に乗って帰った
  2. 何ももう壊したくないだから今朝回送列車に乗って帰った
  3. 誰ももう壊したくないだから今朝回送列車に乗って帰った
  4. 誰ももう傷めさせないだから今朝回送列車に乗って帰った
  5. 誰ももう傷つかせないだから今朝回送列車に乗って帰った

一番最後の6がとりあえずの上の句完成型。こう云うときに類語辞典が欲しいんだよな。ネットの国語辞典をいろいろと探したり、友人に評価して貰いながら推敲。
1の二句目、「痛めつけない」だとなんだか意志がはっきりしすぎている。「痛めつける」という言葉の持つ能動性の強さに引っかかる。
2で「壊したくない」だと発句が「誰も」という「人」でなくて、「何も」という「物」という感じがする。しかし、対象は「物」ではないのでちょっと違う。
3は2の初句?発句?を「誰も」にしてみただけ。「壊す」と「傷つける」は「デジタル」と「アナログ」の感覚。つまり「壊す」だと「壊れた」−「壊れてない」の二つしかない感覚。「傷つける」だとどれくらい傷ついたのかという度合いに連続性がある感覚。だから「壊したくない」だと歌の原型を詠んだときの感覚とはずれる。しかし、「人」を「壊す」というという言葉の連関も面白いかもなあ。
4は、「いためさせない」。辞書で「痛む」を探したら「傷む」も同じ意味なので使ってみた。辞書的には正しいけど、自分の使っている言葉じゃない感じ。
5で、結局「傷つかせない」と、「傷」という言葉以外は見つからないから一応の完成型。感想や意見などお寄せ頂けたら幸いです。
後は下の句を推敲しなきゃいけない。